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久しぶりにちょっと本の話・・・ [本の話]

ブログのタイトルに”ライブラリアン”と銘打っているのに、本の話が少ないのですが、読書の秋と言うことで久しぶりに本についてのお話をしたいと思います。引っ越してから、電車通勤になったので、前よりも本を読む時間が増え嬉しいです。その代わり、おはなしの練習(いつも車の中でしていた)ができなくなりましたが、それは家での練習に切り替えることにしました。
さて私は、図書館で児童向けサービスを担当しています。そのためプライヴェートでも読むのは結構児童書が多いのです。子ども時代の読書経験が非常に少ないため、その溝を埋めるべく目下中学生向け(私の中学時代はバドミントンと勉強に明け暮れていました)の本を中心に読んでいます。
ここ1カ月のうちに、読んでおもしろかった本を紹介・・・

『クローディアの秘密』カニグズバーグ/作 岩波書店


長女だからという理由で、不公平な扱いをされていると感じた成績優秀なクローディア(12歳)が、弟のジェイミーを連れてニューヨークに家出します。家出した場所は、何とメトロポリタン美術館。綿密な計画を立て、誰にも見つかることなく1週間も美術館で過ごすのですが、この美術館がオークションで手に入れた”天使の像”の作者(ミケランジェロではないかと言われている)の謎を調べることに・・・。果たして、”天使の像”の作者は本当にミケランジェロなのか?
ストーリーの面白さははもちろんのこと、クローディアの美術館に関しての知識には目を見張ります。また図書館での調査の仕方にも精通していて、12歳とは思えないほどです。図書館が出てくることも私の好みですが、これは間違いなく小学生高学年から中学生に読んでほしい作品だと思いました。高校生の姪にも勧めてみようかな!!K子読んでる?


『王への手紙』上・下 トンケ・ドラフト/作 岩波書店


見習い期間を終え騎士に任命される前夜、礼拝堂の中で誰とも話さず、騎士となることだけを考えなければならない試練の時に、勇者ティウリの息子ティウリは、外からの助けを求める声に耳を傾けます。そして、ついに掟を破り、見知らぬ男から託された手紙を、隣国のウナーヴェン王国の王へと届ける旅に出ます。途中で沢山の敵に襲われながらも、良き騎士と出会い手助けを得ながら、ひたすら手紙を届けると言う使命を果たそうとするティウリ。無事に手紙を王に届けることができるのか・・・。
このお話の続きの
『白い盾の少年騎士』上・下 も同じくお勧めです。
ストーリー展開の良さと、場面描写の素晴らしさには驚きました。読んでいるだけで、様々な場面が目の前で展開されていきます。ドキドキハラハラの冒険物語ですが、男の子だけでなく、間違いなく女の子も面白いと思ってくれること間違いなしです!!



『ツバメ号とアマゾン号』上・下アーサー・ランサム/作 岩波書店

ジョン、スーザン、ティティ、ロジャの四人の兄弟が、夏休みの間訪れている湖の無人島で過ごすと言うお話。四人の兄弟は、ツバメ号という一台のヨットを操り湖での休暇を楽しく過ごします。そして、周りの大人も子どもたちの想像の世界を理解し、子どもたちの素敵な夏休みに一役買ってくれています。こんな夏休みを過ごせたら、私もインドア派ではなくアウトドア派になっていたかも!!と思えた作品です。子どもたちの無人島でのドキドキわくわくの生活と、アマゾン海賊やキャプテンフリントとの対決も読みごたえバッチリです。
こちらの作品、ずーっと読みたいと思っていたのですが、本の重さに耐えきれず読むのを断念していました。ところが、最近になって18cmサイズの本が発売になり、晴れて読むことができたのでした!!読み終わって「あー、面白かった」ととても爽快な気分になりました。

続きのお話

『ツバメの谷』上・下

『長い冬休み』上・下

も読破しましたが、どれもおすすめです!!続きの『オオバンクラブの無法者』がもうすぐ『オオバンクラブ物語』上・下として岩波少年文庫版で出版される予定なので、こちらも早く読みたいなと思います。

司書(特に児童サービス担当者)・学校司書の方にお勧めできる本
私たち児童サービスを担当する司書にはバイブルである『読む力は生きる力』や『物語は生きる力を育てる』を書いた著者 脇明子さんの2冊の本です。こちらは、今年の5月、6月に出版されたもので、出版後間もなく読んだ本です。

『子どもの育ちを支える絵本』脇明子/著 岩波書店

保育園、幼稚園での実践をもとに、子どものための絵本についてとてもわかりやすく解説してくれています。

『自分を育てる読書のために』脇明子/著 小幡章子/著 岩波書店

中学校の学校司書として赴任した新任の学校司書の小幡章子さんが、子どもたちの読書の記録をつけ、実際にどうのようにして子どもたちに、良い本との出会いを手助けしたかと言うことが実践的な形で書かれています。これを読むと、今の中学生の読書環境がどうなっているのかと言うことも良く分かります。学校司書のみならず、私たち司書にとっても勉強になる1冊です。何度も読み返してます!!

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コメント 6

miche

nobuperi様
早速のチェックありがとうございます!!
by miche (2011-10-09 17:35) 

miche

ほりけん様
チェックありがとうございます!

quinta様
ご訪問&niceありがとうございます。

wattana様
いつもありがとうございます!

マチャ様
チェックありがとうございます。

にょにょ様
本当にいつもご訪問ありがとうございます!

こさぴー様
ごほうもんありがとうございます。」

by miche (2011-10-16 21:53) 

cyamy

ご訪問&niceありがとうございました。
どの本もおもしろそうですね!!

by cyamy (2011-10-17 08:51) 

hirochiki

特に、「自分を育てる読書のために」は読んでみたい一冊です。
人生は勉強の連続ですね。
by hirochiki (2011-10-22 15:41) 

hako

岩波少年文庫、良いですねぇ。
子供達に夢を与えられる本や物語が必要です。
by hako (2012-04-22 15:55) 

miche

hako様
ご訪問ありがとうございます!
子どもたちが物語を通していろんな体験が
出来るのが読書のよいところです。
中でも、岩波少年文庫はどれを読んでも
外れがなく、間違いなく面白いです。大人が
読んでもそれは同じだと思います。
最近読んだ『カイウスばかだ』も、小学校
高学年から中学生にお勧めの1冊です。
今は、最近出た『二年間の休暇』岩波少年
文庫版を読んでいます。
微力ですが読書の喜びを、これからの子どもたちに
少しでも伝えて行けたら良いなと思っています。
by miche (2012-05-04 22:38) 

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